地震と津波の被害の影響を受けた子ども達
2011年3月11日に東日本地域に起こった津波と地震は、気仙沼市本吉町の多くの人たちにも大きな被害をもたらしました。
当時、避難生活が続く中で、障がい児者をもつ家庭は、避難所の利用がままならない状況が続きました。
障がいはあっても穏やかで柔和だった子どもたちが、震災を機に、暴れたり、物を壊したり、暴力を振るったりするようになったからです。
ある子どもは大きなショックを受けたために体調が崩れ、嘔吐と下痢が止まらなくなりました。
ある子どもはこだわりが強くなって奇行を繰り返すようになりました。
5年経った今でもフラッシュバックに苦しんでいる子どもたちもいます。
不安定になった子どもたちは、学校に行くことさえも難しくなりました。
子ども達の笑顔を取り戻すために
親たちは、荒れる子どもたちの対応に疲れ、仕事に出ることもできず、相談できる場所さえありませんでした。
親子の心身的な負担は大きく、どこに助けを求めてよいかすら分かりませんでした。
そのような中で、保護者が集まって親の会が発足し、当時、民生児童委員であった佐藤工(現理事長)に相談が持ちかけられました。
「あまりにも大きな環境の変化に対応できず、子どもたちの笑顔が消え、心が悲鳴をあげている。
子どもたちが安心して過ごせる場所を作ってほしい。
また、以前のような笑顔を取り戻してあげたい」と。
それを受けて、地域の有志が集まり、呼びかけに応じた県内外からの支援者とで、障害者福祉施設の設立を目指して、法人の立ち上げが準備されました。そして、2013年6月に法人設立総会を開催、同年12月に法人認可を得て、翌年2014年2月より、放課後等デイサービス事業所「ほっぷ」の活動がスタートしました。
震災から5年間、多くの支援者に支えられ、プレハブの「仮施設」で活動してまいりましたが、2016年3月、新しい土地を購入、「新施設」とともに「ほっぷ子ども広場」という民間公園を整備する計画が進められています。
沿革
- 2013年6月
- 法人設立
- 2013年12月
- 法人認可
- 2014年2月
- 放課後等デイサービス「ほっぷ」スタート
- 2016年3月
- 本施設・公園のための土地取得。公園整備に着手
- 2016年秋
- 本施設オープン予定